医療現場で活躍しているドクターを紹介する特別インタビュー企画。 治療方針や取り組み、実績など様々な角度から徹底取材!

さだ・まさゆき
医学博士。1977年、久留米大学医学部卒業。84年、西ドイツミュンスター大学教育関連病院、デトモルト州立病院勤務。87年、医療法人佐田厚生会佐田病院勤務。91年、佐田病院理事長。日本内視鏡外科学会評議員、日本臨床外科学会評議員、日本気胸・嚢胞性肺疾患学会評議員、日本胸腔鏡下交感神経遮断研究会代表幹事、日本医療法人協会常務理事、日本短期滞在外科手術研究会常任幹事。日本外科学会認定外科専門医、日本消化器外科学会認定消化器外科専門医

福岡で初めて胆石症の腹腔鏡下胆嚢摘出術を手がけたパイオニア
単孔式腹腔鏡下手術など開腹しない低侵襲手術に徹底的にこだわる

腹腔鏡下胆嚢摘出術のパイオニアとして実績を上げる

高感度のCCDカメラによるモニター画面が2台並ぶ。20倍の拡大鏡で 患部が鮮明に映し出される

 「当院は、1991年1月に福岡で初めて胆石症の腹腔鏡下胆嚢(たんのう)摘出術を行いました。以来、2017年11月までに8590例の手術実績を上げています」と佐田正之理事長は話す。
 佐田理事長は、西ドイツのミュンスター大学教育関連病院、デトモルト州立病院などへの海外留学を経験しているが、その後、ドイツに留学した時に腹腔鏡下手術と出会い、日本においていち早く腹腔鏡下胆嚢摘出術を手がけた。
 「1987年に世界初の腹腔鏡下胆嚢摘出術をフランスのフィリップ・ムレ博士が行い、ドイツを経由してアメリカに広がりました。当時、日本には腹腔鏡の機器がなかなか入ってこず、それでもなんとか3セットが手配されたのですが、『2日間だけ貸す』というほど希少で貴重なものでした。医学界からは『開腹せずに小さな傷で手術を行うなんて、愚の骨頂』ともいわれました。ただ、ドイツで私が実際に手術を見た時、『これはいい手術だ』という確信がありました」と佐田理事長は腹腔鏡下胆嚢摘出術のパイオニアとして日本への導入の歴史を振り返る。

腹腔鏡下手術のうち単孔式が約7割を占める

チーム医療を徹底し、胆石症の腹腔鏡下胆嚢摘出術を繊細な手技で行う佐田理事長

腹腔鏡下手術のデバイスを上手に使い安全手術を実践する。「胆石症は命にかかわる病気ではありません。健康な人を健康のままお帰しする。そこは経験と慣れしかないですね」と佐田理事長

 従来の手術では、おなかを大きく開けて胆嚢を摘出していたが、腹腔鏡下胆嚢摘出術では、おなかに1〜2㎝ほどの穴を開けてカメラ(腹腔鏡)を入れて手術を行う。
 胆石症の腹腔鏡下手術には大きく2つの方法がある。4つ穴から器具を挿入して行う通常の手術と、15㎜ほどの1つの穴から行う単孔(たんこう)式腹腔鏡下手術(SPS)である。
 「単孔式腹腔鏡下胆嚢摘出術は、おへそのところに1ヵ所小さな穴を開けて、その穴から胆嚢を取る手術です。これは専門の医師、熟練した医師のみができる手術方法で、当院では2009年5月14日、福岡で初めて開始しました」。以来、2017年12月までで2360例を超えるなど豊富な症例数を誇っている。
 単孔式は、傷が目立たない美容的にも優れた手術で、入院期間が短く、その分経費的にも低減できるという利点がある。同院では、腹腔鏡下手術のうち、約7割が単孔式手術であるという。「低侵襲手術であるため、日帰り手術も380例ほど行っています。小さなお子さんがいる方や医師など多忙でなかなか休めない方などの要望にお応えしたものです。手術時間も1例40分くらいで済みます」

長年、地域医療に貢献しつつ最先端医療を世界に発信

単孔式腹腔鏡下胆嚢摘出術を終えたばかりの傷跡。手術をしたのが分からないほど傷が目立たない

新生初代福岡医師会長を務めた祖父の佐田正人氏の「以春風接人以秋霜自粛」の書が理事長室に掲げられている。佐田理事長にとって座右の銘であり、診療のモットーでもある

 佐田理事長は、全国TV番組「これが世界のスーパードクター」でも取り上げられるなど、腹腔鏡下胆嚢摘出術のエキスパートドクターとして広く知られている。「外科医は音楽家と一緒で、コンスタントに行わないと腕が鈍ります。当院の場合、日本内視鏡外科学会所属の経験豊富な技術を認められた医師が5人おり、大学病院からも紹介されるなど、胆石症の症例数の豊富なハイボリュームセンターとしての役割を果たしています」
 胆石症の手術では、安全性確保に全力を注ぐ。手術室には、大画面モニターが2台並べられていて、ハイビジョンタイプの高画質内視鏡により鮮明な画像が映し出され、医師はその画面を顔を傾けることなく真正面に見ながら、手際よくスムーズに手術を進めていく。
 「極めて簡単な症例から、極めて複雑な難易度の高い症例まで、すべてに対応しています。当院では99・73%を腹腔鏡下で行うなど、できるだけ開腹しない手術にこだわっています。胆嚢の癒着が激しかったり、出血しやすかったり、熱や黄疸(おうだん)が出たりするなどの難症例についても、基本的にすべて腹腔鏡下手術で行っています」
 1940年に開業して以来、77年の歴史を持つ佐田病院。4代にわたる外科医の家系で、長年、地域医療に貢献しつつ、最先端医療を世界に発信してきた。患者さんは全国各地だけでなく、アメリカ、カナダ、イギリス、中国、韓国、東南アジア諸国など世界各国から来院する。「患者さんを治すのが好きで、手術をさせていただけるのが幸せだと思っています。診療のモットーは、祖父の座右の銘であった『以春風接人以秋霜自粛』に尽きます。春の風のように患者さんに接し、秋の霜のように自らを律し慎む。それを常に心がけています」という佐田理事長は、常に治療の第一線に立ち、胆石症に悩む患者さんを救っている。


※内容は2018年1月30日時点のものです。詳しくは各医療機関にお問い合わせください
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医療機関情報
施設名 佐田病院
フリガナ サダビョウイン
診療科目 外科、内科、整形外科、消化器内科、循環器内科、肝臓内科、呼吸器内科、内視鏡外科、胃腸・大腸・胆のう・肛門外科、呼吸器外科、腫瘍・疼痛緩和外科、腫瘍内科、リハビリテーション科、放射線科、麻酔科(衛藤陽一)、ペインクリニック外科
TEL 092-781-6381
住所 福岡県福岡市中央区渡辺通2-4-28
病床数 180床
ホームページはこちらから(別ウインドウが開きます)

診療時間
9:00〜12:30
13:30〜17:30


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