医療現場で活躍しているドクターを紹介する特別インタビュー企画。 治療方針や取り組み、実績など様々な角度から徹底取材!

さいとう・こうじ
医学博士。1972年、札幌医科大学卒業。社会福祉法人孝仁会理事長、医療法人礼風会理事長。徳島大学医学部臨床教授。日本脳神経外科学会認定脳神経外科専門医


地域医療への貢献とともに
患者様に愛される病院施設づくりをめざす

孝仁会グループの基幹病院釧路孝仁会記念病院

 社会医療法人孝仁会の歴史は、1989年の釧路脳神経外科病院からはじまる。2007年12月には中核となる釧路孝仁会記念病院がオープンした。2年後の2009年、孝仁会は救急医療事業への貢献が評価され、社会医療法人として認定された。
 釧路孝仁会記念病院について、齋藤孝次理事長は「孝仁会グループの基幹病院として、急性期の入院医療と3大疾病の予防事業を展開しています。特に、救急医療に関しては、24時間対応できる手術室(道内で唯一の手術室CTを装備)を6室設置し、脳・脊椎脊髄・心臓血管・消化器などの各診療科で対応しています。また、ICU10床、脳・脊椎脊髄センター、心臓血管センター、消化器センターを配備し、急性期の入院医療に備えています」と話す。
 3大疾病予防事業では、釧根地域で唯一のPET(陽電子放射断層撮影法)を備え、心臓疾患・脳疾患・がんの3大疾病に対する高次ドックと健診事業を展開している。

2016年札幌に北海道大野記念病院を開設

 2016年10月には札幌に北海道大野記念病院を開設した。齋藤理事長は、「脳・脊髄疾患、心疾患、消化器疾患等を対象に、急性期からリハビリテーションを含む亜急性期の診断・治療、予防医学に取り組んでいきます。とりわけ、がんに対する放射線治療は北海道初のサイバーナイフ、トモセラピー、陽子線治療を整備しています。また、最先端の技術・機器の導入と、患者様にやさしい思いやりと笑顔のあふれる医療施設をめざしています」と抱負を語る。

全国でも数少ない高度治療の再生医療に取り組む

釧路孝仁会記念病院では、北海道に先駆けて幹細胞による治療である再生医療に取り組んでいる

 また、孝仁会グループでは、再生医療にも取り組んでいる。現在の標準的な治療では改善が難しい脳梗塞、脊髄損傷、変形性膝関節症などの疾患に対して、釧路孝仁会記念病院において最新の治療法として幹細胞による治療である再生医療を提供している。再生医療は、厚生労働省の認可が必要で全国でも限られた病院・クリニックでしか受けることのできない高度な治療となっている。
 孝仁会グループでは、今後も地域医療へ貢献するとともに、患者様に愛される病院施設づくりをめざしている。
社会医療法人 孝仁会グループ
地域 医療機関名 住所 TEL
釧路 釧路孝仁会記念病院 釧路市愛国191-212 0154-39-1222
星が浦病院 釧路市星が浦大通3-9-13 0154-54-2500
釧路脳神経外科 釧路市芦野1-27-1 0154-37-5512
新くしろクリニック 釧路郡釧路町睦2-1-6 0154-37-6333
中標津 中標津脳神経外科 標津郡中標津町西11条南8-4-1 0153-73-1500
留萌 留萌セントラルクリニック 留萌市栄町1-5-12 0164-43-9500
札幌 北海道大野記念病院 札幌市西区宮の沢2条1-16-1 011-665-0020
札幌第一病院 札幌市西区二十四軒4条3-4-26 011-611-6201
北海道大野病院附属 駅前クリニック 札幌市北区北8条西3-28 札幌エルプラザビル6F 011-728-0020
海道大野病院附属はまや循環器クリニック 札幌市豊平区月寒中央通7-6-20 JA月寒中央ターミナルビル5階 011-857-2666
札幌西孝仁会クリニック 札幌市西区宮の沢1条1-1-30 宮の沢ターミナルビル2階 011-590-0322
羅臼 知床らうす国民健康保険診療所 目梨郡羅臼町栄町100番地83 0153-87-2116



いりえ・しんすけ ※写真中
1991年、札幌医科大学医学部卒業。徳島大学医学部臨床教授、日本脳神経外科学会代議員、札幌医科大学脳神経外科非常勤講師。日本脳神経外科学会認定脳神経外科専門医、日本脳神経血管内治療学会認定脳血管内治療専門医


いながき・とおる ※写真左
1994年、札幌医科大学医学部卒業。 日本脳神経外科学会認定脳神経外科 専門医


脳にどれだけ優しくできるかを考えて実践し
最先端機器を取りそろえ低侵襲な手術を行う

安心・安全な手術を心がけ難症例も数多く手がける

釧根地区にて初導入となるPET-CTをはじめ、最新鋭の医療機器を取りそろえている

 孝仁会グループの基幹病院である釧路孝仁会記念病院は、脳卒中、頭部外傷、脳腫瘍など脳の疾患全般、心臓血管外科、循環器内科、消化器外科、整形外科などにおいて高度な診断・治療を行っている。  中でも脳神経外科では、脳卒中や脳腫瘍、脳内血腫、脳挫傷、硬膜下血腫をはじめ頸部内頸動脈の閉塞・狭窄や脊髄や末梢神経障害に至るまで幅広い診療で実績を上げている。
 同院で脳卒中診療部長を兼務する稲垣徹脳・脊椎脊髄センター長によると、「脳卒中のうち、脳梗塞が7割、脳出血が2割、くも膜下出血が1割程度を占めます。患者様の平均年齢は80歳くらいで、女性6に対して男性4の割合です」と脳卒中診療の現状について説明する。
 治療にあたっては、安心・安全な手術を心がけている。「脳にどれだけ優しくできるかを常に考えて実践しています。たとえば鍵穴手術がそれで、脳に3㎝程度の穴を開け、手術用の道具なども工夫したオリジナルのものを使い、患者様に低侵襲な手術をめざしています。また、脳動脈瘤については、クリップをきちんとかけて押さえなければ再発の可能性があるため、以前は1本で押さえていましたが、今は2〜3本と複数使って安心・安全なクリッピング術を行っています」と入江伸介副院長は話す。入江副院長は、釧路脳神経外科院長、北海道大野記念病院福島孝徳脳腫瘍・頭蓋底センター長を兼務する。
 同院では、脳動脈瘤頸部クリッピング術だけでも2016年1月〜12月で84例行っている。また、周りの組織に長く癒着した10㎜を超えるものや動脈硬化で根元が硬くなっているもの、脳底動脈にあるものなど、難易度の高い動脈瘤についても数多くの症例を手がける。

脳の病気に興味を持って脳ドックで予防を心がけよう

3.0テスラMRIも導入。3大疾病といわれる、がん、脳卒中、心疾患に対する健診医療を重視し、地域の予防医学の発展に全力で取り組んでいる

 安心・安全な手術を行う上で、最先端機器による的確な診断は欠かせない。同院では、釧根地区で初めて導入したPET-CT(コンピューター断層撮影法)をはじめ、3・0テスラMRI(核磁気共鳴画像法)などの最新機器を備えている。
 「初期の段階から行っていますが、最先端のCTやMRIの活用により点滴やカテーテルを入れることなく低侵襲な検査が可能になっています。しかも、当院の場合、画像を解析する優秀な放射線技師がいるため、血管等を綺麗に映し出すことで高度で的確な診断を実現しています」と稲垣センター長。
 入江副院長も、「脳の病気に興味を持って、もっと検査を受けてほしいですね」と強調した上で、「脳卒中等は急性で突然起こる病気ですが、予防できる病気でもあります。ぜひ脳ドックを受けていただき、脳卒中の予防を第一に考えていただきたいと思います。実際、この釧根地区における脳卒中の発生率は、ここ数年で減りつつあります」と脳ドックと予防の大切さについて述べた。
医療機関情報
施設名 釧路孝仁会記念病院
フリガナ クシロコウジンカイキネンビョウイン
TEL 0154-39-1222
住所 釧路市愛国191番212
ホームページはこちらから(別ウインドウが開きます)

診療時間
8:30〜12:00
13:30〜17:00
□9:00〜11:00(脳神経外科)  ☆8:30〜11:00


かたおか・たけと ※写真中
1988年、旭川医科大学卒業。2007年、St. Luke’s Episcopal Hospital (USA, Houston, Texas)留学。15年、社会医療法人孝仁会札幌西孝仁会クリニック。16年、社会医療法人孝仁会北海道大野記念病院脳血管内治療センター長。16年、東京医科歯科大学医学部臨床教授。日本脳神経外科学会認定脳神経外科専門医、日本脳神経血管内治療学会認定脳血管内治療専門医。著書に『脳血管内治療看護ポケットマニュアル』『ナースのための かんたん脳・脊髄画像の見かた・読みかた』


かねこ・たかひさ ※写真左
1996年、札幌医科大学医学部卒業。96年、札幌医科大学脳神経外科講座。2013年、八戸市立市民病整形外科、三次救命センター。14年、AO Spine fellowship 選抜・ノッティンガム大学脊椎センター。15年、獨協医科大学病院整形外科脊椎外科。16年、社会医療法人孝仁会北海道大野記念病院脊損センター長。日本脳神経外科学会認定脳神経外科専門医

患者様の希望をかなえ早期社会復帰のため
患者様に一番合った安全第一の治療を提案する

24時間365日対応体制を整えIVR─CTなどの最新機器が稼働

IVR─CTはX線により体内部をリアルタイムに透視・撮影でき、また体内部の精密度の高い断層画像が撮影可能

 2016年10月に開設された北海道大野記念病院は、がん、脳卒中、心臓病の3大疾病と運動器疾患を中心とした高度急性期医療と健診事業を扱い、病院内には〝神の手〟と呼ばれる脳外科医・福島孝徳医師の脳腫瘍・頭蓋底センターを併設している。
 「脳血管内治療センターでは脳血管内治療の専門医が2名常勤しています。脳卒中は、いかに早く血管を再開通させるかにかかっています。10分でも早いほうが予後がいいため、24時間365日対応できる体制を整えています」と片岡丈人脳神経外科主任診療部長兼脳血管内治療センター長は話す。
 同院では、最新機器を活用した治療に定評がある。その一つがIVR(画像下治療)─CTである。「オペ室でCTを撮り、その場で診断して、すぐに治療することができます。しかも、治療が終わったら、そこでまたCT撮影を行い、治療内容について検証します。CT検査室に移動する必要がなく、時間も大幅に短縮できます」と片岡主任診療部長。

OLIFなどの術式や最先端装置で低侵襲手術を実現

O-armはO型をした画像撮影装置で、手術中に高精細な透視画像と3D画像撮影が可能となる

同院では64列PET-CTやサイバーナイフ、トモセラピー(写真)などの最新機器を備え、陽子線治療も2018年夏に開始する予定だ

 同院では、脊柱管狭窄症、すべり症、椎間板ヘルニアなどの脊椎脊髄疾患の治療も豊富な実績を上げている。金子高久整形外科診療部長兼脊損センター長は、低侵襲手術へのこだわりをみせる。「脊柱管狭窄症などの場合は、前側方アプローチによる低侵襲脊椎固定術であるOLIFを行っていますが、前側方の場合、視野も見やすくなり、しかも筋肉をほとんど切らずにスクリューを固定することができるため、安全性の高い患者様の体に負担の少ない手術となっています」と低侵襲手術について語る。
 道内初導入した最新型のO-armも、脊椎脊髄手術など、手術時に医師の視野に入らない、ブラインド部分が大きく難易度の高い手術に威力を発揮している。O-armで患部の3次元画像情報を取得し、これを術中のナビゲーションシステムに連動させれば、医師はリアルタイムの3D画像で手術部位や挿入場所の確認が可能なため、手術時間も短縮され、患者様により低侵襲の手術を提供することができる。
 金子診療部長は、「患者様には、いつも『治ったら何がしたいですか?』と聞くようにしています。それがどうしたら実現できるかを考え、常に患者様に一番合った治療を心がけています」と強調する。
 「安全な治療が第一です。もとの生活に戻れるようにするためにいろんな選択肢を提案し、難症例の場合も安全な方法を取るよう心がけています」と片岡主任診療部長は安全第一の治療について言及した。


※内容は2017年9月30日時点のものです。詳しくは各医療機関にお問い合わせください
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医療機関情報
施設名 北海道大野記念病院
フリガナ ホッカイドウオオノキネンビョウイン
TEL 011-665-0020
住所 札幌市西区宮の沢2条1-16-1
ホームページはこちらから(別ウインドウが開きます)

診療時間
9:00〜12:00
13:00〜17:00


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