医療現場で活躍しているドクターを紹介する特別インタビュー企画。 治療方針や取り組み、実績など様々な角度から徹底取材!

くわはら・たいし
医学博士。1991年、愛媛大学医学部卒業。愛媛大学医学部附属病院、愛媛県立中央病院、愛媛県立新居浜病院勤務、国立循環器病センター研修などを経て、2004年、横須賀共済病院循環器センターに勤務。2015年、横須賀共済病院循環器センター副部長。2016年9月、東京ハートリズムクリニックを開院。日本循環器学会認定循環器専門医、日本不整脈心電学会評議員

「不整脈の豊富な治療経験から得られた貴重な情報を文献にして後世に残すため、数多くの論文も書き上げています」

日本で先駆けて不整脈診療に特化したクリニック、
最適な不整脈治療を選択でき
最先端機器を導入しスペシャリストによる高度チーム医療を提供

不整脈診療にふさわしい環境づくりを徹底的に行う

カテーテルの機器も格段に進歩。先端の圧を測り、水を噴射して冷却しながら焼灼する。「最新器材は血栓が付きにくくなり、どちらに圧がかかっているかもわかります。これにより安全な手術が可能になります」。桑原院長は機器メーカーへのアドバイスも行っている

 「当院は不整脈診療に特化した循環器内科クリニックです。薬物治療、アブレーション治療、ペースメーカー治療など幅広い選択肢から最適な治療を選択できます。ここをオープンするにあたり、不整脈診療にふさわしい環境づくりからはじめました」と東京ハートリズムクリニックの桑原大志院長は話す。  その一環として取り組んだのが、手術室のノイズ(電気的雑音)対策である。
 「不整脈の場合、心臓の中の微細な電気信号の変化を捉えて治療しなければなりません。手術室にはたくさんの医療機器があり、それぞれが微細なノイズを発生させます。心臓の中に入れたカテーテルがそのノイズを拾ってしまうと、誤診のもとになってしまいます。通常、ノイズが発生した場合は、フィルターによりノイズが見えないよう制御するのですが、フィルターをかけると大事な心臓の中の信号も見逃してしまう可能性があります」
 同院では、ノイズの発生を防ぐため、ケーブル類を床下に配置し、アースや電源の取り方も工夫するなど、手術室を建設する際から、電気的環境を徹底的に整備してノイズがゼロになるよう心がけた。

豊富な経験と高度な手技のエキスパートドクター

高度なカテーテルアブレーションを行うため、ノイズ対策を徹底した手術室を完成させた

心臓造影320列CTは、0.35秒で体の周りを1回転し、一度に16㎝幅のものが撮影できる。心臓の解剖の把握、左心耳に血栓がないことの確認、冠動脈の性状の確認などに威力を発揮している

 不整脈に特化したクリニックとしてのこだわりは、スタッフにもいえることだ。「看護師や生理検査技師、臨床工学技士、事務職員などスタッフ全員がスペシャリストで、高度なチーム医療を提供しています」
 桑原院長自身、日本不整脈心電学会評議員であり、20年以上にわたり不整脈の高度診療を行ってきたエキスパートドクターである。現在までにカテーテルアブレーション、ペースメーカー治療、経皮的冠動脈形成術などで世界で指折りの豊富な実績を上げている。
 カテーテルアブレーションは、不整脈を起こす原因となっている異常な不整脈発生起源や不整脈基質を探し出し、そこにカテーテルの先端を押し付けて電気を流し、心筋を焼き切る治療法だ。「心臓の中で点として存在する不整脈の原因を見つけなければなりません。またその原因を隔離治療する際には、心臓の壁を内側から外側まで貫壁(かんぺき)性に焼灼しなければなりません。焼きすぎると穴が開いてしまい、遠慮して焼くと不整脈そのものが治りません。その力加減(高周波エネルギー出力、焼灼時間、カテーテルを押す力)は多くの手術症例を経験することにより会得できます。また最新の医療技術によってもたらされる情報もフルに活用し、安全に確実に不整脈治療を行うように心がけています」

ナビゲーションシステムや320列CTなどの最先端機器

不整脈の原因は、加齢、高血圧、心臓病、飲酒のほか、睡眠時無呼吸症候群や喫煙などが挙げられる。同院では、患者さんの症状の原因を明らかにし、確かな診断を行うため、失神、睡眠時無呼吸症候群、禁煙などの関連外来を設けている

 医療機器も、高度な不整脈治療のための最先端機器を導入した。その一つがナビゲーションシステムだ。中でもカルト(CARTO)システムは、磁場を使って特殊カテーテルの位置を3次元で表示し、心臓内の電気的情報も同時に入手することができる。
 「カルトシステムがあると、心臓の中の解剖と電気的情報(どこが傷んでいるか)を実物と1㎜の誤差範囲内で、3次元表示(カルトマップ)できます。特に治療件数の多い心房細動では、患者さんごとに心房のカルトマップを作成し、心房細動起源のみならず、一旦始まった心房細動を持続させる心房細動基質(傷んでいるところ)も治療するようにしています。そうすることで治療成功率が高まるのです」
 同院では、カテーテルアブレーションを実施する前に、心臓造影CT(コンピューター断層撮影法)を行っている。そこでフル稼働しているのが、最先端の320列CTである。
 「このCTを使用すると、心臓の解剖が極めて詳細に分かります。この情報はアブレーションの時にカルトシステムと連動することで、さらに威力を発揮しますし、また、同時に冠動脈の狭窄状態や、心臓内に血栓があるか確認できます。まさに一石三鳥の検査です」

痛くない手術を目指して、徹底した工夫24時間、365日対応で臨む

患者さんに好評の桑原院長の著書『発作ゼロ・再発ゼロをめざす 「心房細動」治療』(幻冬舎)

 カテーテルアブレーションは局所麻酔か静脈麻酔で行うことが一般的だ。しかし、局所麻酔では心臓を焼く時に激しい痛みを伴う。また、静脈麻酔では呼吸が抑制され、その反動で息を吸い込む時に心臓が大きく上下に動く。これはミリ単位の焼灼を行っているアブレーション治療に大きな問題となる。そこで東京ハートリズムクリニックでは、全身麻酔を行い、痛みを軽減し、人工呼吸器により心臓の動きを小さくして、アブレーション治療を行っている。安全性と治療成功率の向上につながっているという。
 また、通常、カテーテルアブレーションは尿道にバルーンを入れて尿量を確認し、それに合わせた点滴を行う。男性にとってはこの尿道バルーンの挿入は激しい痛みを伴う。「尿量を確認しながらやらないと、心不全を起こすといわれてきましたが、2〜3時間の短時間で手術ができるなら、尿道バルーンは不要です」と桑原院長は患者さんが嫌がることはどんどん切り捨てていく。
 また、心房細動アブレーション時には手術前に、経食道心エコーで心臓の中に血栓ができていないかを確認する必要がある。しかし、この経食道心エコーは太い管を飲みこなければならず患者さんにとってはつらい検査だ。東京ハートリズムクリニックでは、前述の320列CTの撮影条件を工夫することにより、心臓内の血栓を確認し、経食道心エコー検査を省いているという。「当院では手術時の点滴を確保する際も、痛み止めのテープを貼ってから注射しています」と徹底して痛みのない治療を実践している。
 「軽症、重症にかかわらずすべての不整脈が診療対象です。また、当院で手術をした患者さんは、術後も24時間365日、診療できるような体制をとっています。不整脈で気になることがあれば、気軽にご相談ください」と桑原院長は「不整脈特化型クリニック」のモットーについて述べた。

※サンデー毎日 2016年12月25日 掲載

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医療機関情報
施設名 東京ハートリズムクリニック
フリガナ トウキョウハートリズムクリニック
TEL 03-6371-0700
住所 東京都世田谷区粕谷3-20-1
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診療時間
9:00〜12:00
13:00〜17:00


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