にしむら・まさのり
医学博士。1984年、京都大学医学部卒業。京都大学医学部附属病院、関西電力病院、大阪赤十字病院、洛和会音羽病院泌尿器科部長を経て、2014年7月より佐藤病院泌尿器科部長。日本泌尿器科学会認定泌尿器科専門医
前立腺がんや前立腺肥大症、尿路結石、女性泌尿器疾患などを対象に
患者さんのQOL(生活の質)を重視した高度な医療サービスを提供
大阪府がん診療拠点病院として地域に密着した医療を行う
 佐藤病院は、枚方・八幡市を中心に地域に密着した医療サービスを提供し、地域包括ケアネットワークを確立している。中でも、がん診療に特に力を入れており、2015年4月には大阪府がん診療拠点病院に指定された。
 同院泌尿器科では、前立腺がんや膀胱がんなどの尿路悪性腫瘍に対する手術、薬物療法、高精度放射線治療をはじめ、前立腺肥大症や尿路結石、女性泌尿器科疾患などの治療で豊富な実績を上げている。
 「当院には、優秀な内科医がいるため、私たちは手術に特化して、そのクオリティーを高レベルで維持することだけを心がけています。患者さんのQOL(生活の質)を損なわない治療を目指しており、結果として入院期間の短い短期滞在手術を実現できています」と西村昌則泌尿器科部長は話す。
QOLを重視した腹腔鏡下前立腺全摘術を実践
前立腺がんの腹腔鏡下前立腺摘出術で豊富な実績を上げる。「患者さんのQOLを大切にし、患者さんの時間を1日でも無駄にしないよう心がければ、結果として短期滞在手術に結びつきます」と西村泌尿器科部長。前立腺がん、前立腺肥大症も含めた手術は、通常、100㏄程度の出血で済み、多くても200~300㏄で収まるため輸血を必要としない
 男性のがんで一番罹患率の高い前立腺がんについては、2016年1月に前立腺がんセンターを開設し、内視鏡を使った腹腔鏡下前立腺全摘術などの高度治療を行っている。腹腔鏡下前立腺全摘術について、技術的に最も難易度が高いのは膀胱(ぼうこう)と前立腺間の切離および前立腺摘出後の膀胱尿道吻合(ふんごう)であるという。「前立腺がんの場合、術後の尿失禁が一番深刻な問題です。尿失禁の合併症を起こすと、それが一時的なものであるにせよ、患者さんにとっては手術ミスではないかとも思い納得できないことでしょう。手術では、そうしたQOLを重視する必要があります」
 西村泌尿器科部長は、外側骨盤筋膜を温存する独自の手技に取り組み、豊富な治療成果をもとにイギリスの泌尿器科専門誌journal of Clinical Urologyに巻頭論文として世界に発信している。「手術で最も大事なのは剥離操作です。そこでは筋膜の構造、解剖を十分に理解しているかどうかが問われます。最適な膜の層で剥離すれば尿失禁の頻度を激減させることができます」と前立腺がん手術のプロフェッショナルとしての自信をのぞかせる。
 手術で威力を発揮しているのが最先端の3Dカメラシステムである。3D観察により、奥行きも含めた患部の立体的把握が容易になり、手術精度の向上により、迅速で正確なアプローチと剥離が可能となっている。
尿路結石や女性泌尿器疾患も低侵襲な手術を目指す
3Dカメラシステムにより、術中の迅速で正確な処置が可能になっている
 前立腺肥大症については、ホルミウムヤグレーザーを使用した前立腺核出術(HoLEP)を行っている。「HoLEPは出血の少ない低侵襲手術のため、90歳を超えた方でも手術できます。前立腺の外腺を残して、内腺のみをくり抜くように核出する手術で、腺腫の残存が少なく、貧血もほとんど起こりません」と西村泌尿器科部長は利点を挙げる。
 尿路結石については、内視鏡を用いた経尿道的尿路結石砕石術(TUL)、経皮的腎結石砕石術(PNL)などを行っている。また、女性泌尿器疾患の中で腹圧性尿失禁については、経膣(けいちつ)的なスリング手術(膀胱に腹圧がかかっても尿失禁を起こさないようにする、腹圧性尿失禁の治療法の1つ)などで実績を上げている。スリング手術も、膜の構造を熟知しているかどうかに左右されるという。メッシュをどの膜層に置くかがポイントになり、一番いい層に入れることができると、ほとんど出血せず、メッシュの脱出が起こるリスクも少ない。
高精度放射線治療センターを開設がんの3大高度治療で地域に貢献
最先端の放射線治療装置を導入し、がん組織へのピンポイント照射で身体に優しい治療を行う
 佐藤病院では、検査でも患者さんのQOLを大切にしている。前立腺がんの場合、PSA検査の後、生検を行ったりするが、それについても痛くない生検を徹底する。「当院では、最先端のMRI(核磁気共鳴画像法)3・0テスラを導入しており、患者さんによっては不要な生検をできるだけ行わないよう心がけています」。MRI検査では、撮像方法や撮像条件を細かく指示し、より高精度な画像をベースに、経験豊富な読影力を駆使して的確な診断につなげている。
 「法人理念にある常に向上への志を持ち、最新の治療法を患者さんに提供することができるよう、日々研鑽しています。患者さんにとって、手術となると2度目の選択はなかなかできないわけですから、当院を選んでいただければ全身全霊で対応いたします」と西村泌尿器科部長はエキスパートドクターとしての決意を述べる。
 佐藤病院では、2013年から通常照射に加え定位照射、IMRT等を行うことのできる高精度放射線治療センターを開設し、手術、薬物療法、放射線治療のがんの3大高度治療を駆使して地域医療に貢献している。

 

※内容は2018年2月27日時点のものです。詳しくは各医療機関にお問い合わせください

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医療機関情報
施設名 佐藤病院
大阪府がん診療拠点病院
日本医療機能評価機構認定病院
フリガナ サトウビョウイン
診療科目 内科、呼吸器内科、循環器内科、消化器内科、血液内科、糖尿病内科、腎臓内科、神経内科、外科、呼吸器外科、消化器外科、乳腺外科、肛門外科、整形外科、脳神経外科、形成外科、腫瘍外科、内視鏡外科、アレルギー科、リウマチ科、皮膚科、泌尿器科、眼科、リハビリテーション科、放射線診断科、放射線治療科、救急科、泌尿器科、麻酔科(諸岡威)
TEL 072-850-8711
住所 大阪府枚方市養父東町65-1
病床数 120床
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